僧侶向けページ



052  宗会選挙終了


宗会選挙終了


  宗会選挙が終了しました。今回の候補者の政見を読み、新しい宗会に何が求められているのかを分析するとともに選挙制度についても少々考えてみたいと思います。

1.北山別院問題等の適切な処理が最重要テーマ
 
まずは、北山問題をはじめとする宗門の中枢(複数の宗会議員等)が絡んだとされる不祥事の徹底解明と適切な事後処理をすること。これを積み残す限り、宗会の正常化は望めません。
 そして、再発防止のためには、情報公開・宗務制度の見直し・会計システムの見直し・監査制度の見直し(監正局制度の抜本的改正強化)など種々の公約がなされており大いに期待するところです。


2.情報公開(宗政の透明化)

 宗門や宗政の情報公開を推進するとの公約が多くありました。
 今まで宗門にとって非常に重要な宗会の情報がなかなか伝わってきませんでした。北山事件は、正確な情報が如何に大切かを知らせてくれました。宗政や財政の情報が公開されていれば、不祥事はなかったのではないでしょうか。しかし、まだ宗門は一部の人びとによって情報操作ができるほど情報の少ない組織です。この現実を是非改めていただきたいと思います。
 蓮総長による布告第1号は、次の宗会では重大な問題になる事と思われます。布告第1号が、@宗会内で対立する問題を総長の視点から事実を曲げて書かれている事、A総長という立場を利用し選挙に利用する意図をもって『本願寺新報』という宗門の広報誌の1面を利用した事の2点で重大な過失を認めるからです。
 今回の選挙では、この布告第1号が情報操作のため利用されました。効果のほどは、定かではありませんが、情報公開が徹底されていればこのような事は起こり得なかった事と思います。


3.基幹運動の現状への問い

 当然のことながら基幹運動への関心は高く、多くの候補者が触れています。しかし、その立場は多様です。宗門の運動や教学が政治的に取り扱われる事にはあまり賛成できない面がありますが、重大関心事である事は間違いありません。


4.過疎問題への取り組み

 過疎問題を取り上げている候補も非常に多く、過密問題や都市開教と対で語られている面が強くありました。
 寺院や門徒にとって、過疎と過密は別個の問題であす。宗門にとってはどちらもとても重要な問題です。過密についてはすでに都市開教本部が設置されており宗門の取り組みは動いています。しかし、過疎問題は重要にして深刻な問題です。宗門として具体的にどのような形で取り組むか宗会の論議を待ちたいと思います。


5.男女共同参画の取り組み

 女性僧侶が全体の半数近くを占める現在、宗門が男社会の体質を持続していること自体が異常です。頭数だけあわせれば良いという問題ではありません。女性が実力を発揮できる状況をまず作ることが重要です。坊守の参政権という提案もありました。


6.選挙制度の見直し

 そして、選挙制度の見直しも多くの候補者が公約として掲げています。宗会で宗会議員が宗会選挙制度の見直しをしますと、有権者の立場より候補者の都合で考えてしまうようです。有権者の立場を尊重して大いに検討していただきたいと思います。


7.宗祖750回大遠忌に向けて

 2023年の宗祖の750回大遠忌を目指して、宗門の長期総合計画を検討することも多くの候補者が掲げています。まず北山問題を処理し、肥大し硬直化した宗務態勢を適正な形に戻さなければ、打ち上げ花火的な催し物になってしまいます。



 
今回の結果を見ますと、教区により一票の重みに格差がありすぎます。ちなみに当選者の中での最少得票数は長野の110票、落選者の最大得票数は安芸の中川候補の452票です。これは不公平としか言いようがありません。ちなみに安芸の中川候補得票数より得票数の少ない当選者は24名(無投票を除く)の内16名もいます。また、今回の有効投票数から割り出すと東京教区は1022票で議員1名、長野教区は194票で議員1名です。山陰教区は1008票で議員2名です。不公平感を取り除くように是非とも定数配分の改正を含めた選挙制度改革をしていただきたいと思います。ちなみに、松村総長の時代にすでに諮問委員会の答申が提出されているはずなのですが。
 また、今回も郵便投票で混乱がありました。郵便投票は、少しでも無投票を減らすための制度です。しかし、本派ではその手続きの期間が短くまた煩雑なため一般有権者には利用しにくい制度になっています。噂によると、郵便投票を援助することによって固定票を得るベテラン候補もいるとのことです。遠隔地に居住する衆徒には現制度になっても公報は届きません。僧侶台帳に現住所の登録がなされていないからです。また、教区で活動をしていない僧侶の票で当落が決まるとしたらそれも問題です。




無憂樹 (2001.4.01)





僧侶向けトップページに戻る